2018年5月11日 : 「のびゆく農業」(No.1035:スコットランドのクロフター)の情報を追加しました
のびゆく農業・No.1035「スコットランドのクロフター」の情報を追加しました。”Committee of Inquiry on Crofting Final Report, Part3, Themes and Key Issues Emerging in the Inquiry”(『クロフティング調査委員会最終報告書』)の中から「第3部 調査から明らかになった課題と重要事項」の箇所を「スコットランドのクロフター」というタイトルで刊行いたしました。
原著は、スコットランドのハイランド地方や島嶼部でいまも存在するクロフター(Crofter)と呼ばれる小作農について紹介する報告書であり、「クロフターは共有地での放牧Common Grazingも行い、独自のコミュニティCrofting Communityを形成しており、日本の農家や集落を彷彿させる存在でである。このクロフターに対する評価とそれが抱えている課題は日本の状況に共通する点が多い」(解題より)として今回、翻訳をいただいたものです。”クロフター”とはあまりなじみのない単語ではありますが、実はスコットランドのクロフターの置かれた状況が、現在の日本の農村・地方の抱える諸問題(耕作放棄地、不在地主、移住希望者にとっての住宅確保等)を彷彿とさせるようなものであることがわかります。「(スコットランドのクロフターと日本の農家に)最も共通しているのが土地への思いであり、故郷への誇りである」(解題より)というくだりに、知らず親近感を覚える方も多いのではないでしょうか。
また、スコットランドの状況も、英国のEU離脱を控えた今、非常に興味深い内容となっております。EUや日本の農山村問題に関わる研究者、各地の現場担当者等、様々な分野の方々にぜひお手にとっていただき、スコットランドと日本の伝統的な農村を重ね合わせながら、読み進めていただければ幸いです。
(※リンク先より本編の一部を無料でご覧頂けます)