講演会報告:大仲克俊氏「一般企業の農業参入・農業経営への参画の意義と課題」
最後のまとめでは、企業側に必要な取組、行政側に必要な支援措置についてのポイントをお話しいただきました。大仲氏の「目的が明確な企業が長く続く」との指摘は、筆者の印象に強く残りました。余談ですが、明確な目的を持つことの重要性については、P.F.ドラッカーのマネジメント論の基礎をなすものでもあります。
講演終了後は、農業参入を目指す企業関係者、農業を専門とする政策担当者・研究者、新規就農を目指す大学生など、フロアの皆さまから活発なご意見やご質問が出されました。丹念に現地を歩いている大仲氏の農業・地域政策の視点を踏まえた回答は、とくに大手企業関係者にとっては新鮮に映ったようです。多数のご参加、誠にありがとうございました。
なお大仲氏は、本講演の主題について別途「一般企業の農業参入・農業経営への参画の意義と課題」(『日本の農業』第246集、2013年1月、農政調査委員会刊)としてとりまとめておられます。ご参考にしていただければ幸いです。
財団法人農政調査委員会では、引き続き、刊行物や講演会を通じて、食料・農業・農村に関する有益な情報を、積極的に発信してまいります。今後とも宜しくお願いいたします。
(文責:佐藤奨平)