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現地農業情報-農:No.290:「若者と地域を結ぶ地域コーディネート組織のネットワーク展開」

■発行日:2012年3月5日

■報告:国光 ゆかり(NPO法人 人と地域の研究所)

■コメント:図司 直也(法政大学現代福祉学部准教授)

■ページ数:62p.

■在庫:あり

  • 構成
  • 1.若者と地域を結ぶ地域コーディネート組織の萌芽
  • 2.地域コーディネート組織の全国的な動向
  • 3.著しい組織形態の変化
  • 4.地域コーディネート組織の新たな動き~「巡の環」レポート
  • 5.地域コーディネート組織の発展に必要な条件

■【問題の所在】より:

 地域は若者の力が欲しい、若者には地域への関心のベクトルが向いている者がいる。しかし、自然発生的に結びつくものではないため、2000年以降、両者を結び、若者と地域の両者を成長させる場を創出する機能を担う「地域コーディネート組織」が全国に萌芽してきた。

 地球緑化センター(1993年~)と地域づくりインターンの会(2000年~)がそのパイオニア的な存在として知られているが、近年では新しい組織が次々と誕生し一定の経験を基に新しい展開がみられるようになってきた。しかし、いまだ全体像が描けないままである。本稿ではアンケート及びヒアリング調査を実施し、全国の組織の現状をつかむ中から、若者と地域を結ぶ地域コーディネート組織の機能と役割、課題を考察する。

 ここでコーディネートとしている主な機能にはマッチングとマネジメントの2つを含んでおり、その機能は組織により濃淡がある。及び、コーディネートという概念がやや広く、上記の機能を必ずしも的確に捉える用語とはなっていないが、ここでは一次的な接近としてコーディネートという用語でこれを括るものとする。

 こうした組織への期待は高いものの、組織自体が発展段階にあるため、関係機関との連携と組織同士のネットワークが課題解決の糸口になると考える。近年、全国に萌芽してきた組織の中には、地域に拠点を置き、より密着して地域の課題と向き合おうとする組織も出てきた。条件不利地とも言える、島根県の離島・海士町で活動する組織を一事例として取り上げ調査を行い、組織の新たな展開を考察する。組織の発展と、若手コーディネーター育成において、組織同士のネットワーク展開が今後さらに求められると考える。
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