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日本の農業:第258集:農業・農村の持続性と多様な規模・形態の経営体の存立条件-中山間地域魚沼市統計・実態調査分析-

日本の農業第258集

■発行日:2022(令和4)年8月1日

■対象:日本

■編集:農政調査委員会

■報告:平林光幸・西川邦夫・佐藤奨平・吉田俊幸

■在庫:あり

■ページ数:108p.

■目次:

  • 第1章 本調査研究の意義と構成(吉田俊幸)
  • 第2章 魚沼市における農業構造変動に関する統計分析(平林光幸)
  • 第3章 魚沼市の認定農業者に対するアンケート分析(平林光幸)
  • 第4章 魚沼市における水田策経営の動態と農地集積ー調査票の分析からの接近ー(西川邦夫)
  • 第5章 魚沼市における農業集積の現状と課題(佐藤奨平)
  • 第6章 補足と論点ー多様な経営規模・形態の併存と農業・農村の持続性ー(吉田俊幸)

■「第1章 本調査研究の意義と構成」より:

魚沼市での分析対象となったのは,アンケートが177,ヒアリングが24の合計201経営体であり,認定農業者335人中約60%を占めている。2020 年農業センサスでの魚沼市の経営規模別経営体数と今回の対象となった経営体のシェアは,3~5ha層が33.5%,5~10haが43%,10ha以上が93%とくに20ha以上が100%となっている。地域農業の現状を踏まえ,その方向を検討するには,大規模経営体だけではなく,中堅農家,小規模農家等を総体的に把握することが必要である。
1980年の農用地利用増進法の制定以降,離農の促進と大規模経営体の農地集積と育成が40年以上にわたって政策的に推進されてきた。近年では,モデル的な大規模経営体の事例分析と経営モデル化という手法が,地域農業と関連や広範な実現可能性の検討を抜きに様々な形で報告されてきた。そのため,農業政策が経営モデル化に矮小し,地域農業という視点や農業と地域農業の持続性という視点が欠落してきた。魚沼市の農業経営体調査と農業センサス結果に基づく各論文は,地域農業という視点から多様な経営体の特徴とその存立条件を明らかにしている。同時に,中山間地域での農地と経営の持続性についても示唆している。
今回,近年にはない広範な地域農業及び経営体調査は,魚沼市産業課および多くの認定農業者のご尽力と協力によって実現できた。心から感謝をしたい。



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