のびゆく農業:No.1002:何故、食品原材料価格は再び上昇したのか?
■原題:
・Why Have Food Commodity Prices Risen Again?
(アメリカ農務省経済調査局(USDA-ERS)のロナルド・トロッスル(Ronald Trostle)他による報告書)
■発行:2012年1月31日
■解題:三石 誠司→解題等(PDF)を読む(本編の一部を無料でご覧頂けます)
■翻訳:三石 誠司
■ページ数:45p.
■在庫:あり
■目次:
- 解題…1
- 何故、食品原材料価格は再び上昇したのか?…5
- イントロダクション…5
- 何故、気にする必要があるのか?…11
- 食品原材料価格の上昇に寄与した多くの要因…15
- グローバル・マクロ経済要因…17
- 農業関連マーケットの進化…22
- インパクト…38
- 見通し…40
- 結論…43
■解題より:
本稿は、2011年6月に公表されたアメリカ農務省経済調査局(USDA-ERS)のロナルド・トロッスル(Ronald Trostle)他による報告書、「何故、食品原材料価格は再び上昇したのか?」(Why Have Food Commodity Prices Risen Again?)の全訳である。報告書自体は全体で29ページと比較的短い内容であるが、穀物や油糧種子の価格および需給動向に関心を持つ者だけでなく、世界の食料需給動向全体に関心をもつための基礎的な内容が手際よくまとめられているため「のびゆく農業」の1冊として訳出を試みた次第である。
多くの人にとって2008年の穀物価格の急騰は記憶に新しいと思う。世界的な穀物価格の上昇はわが国でも広く報道されただけでなく、食料自給率との関係で様々な議論が行われてきたことも周知のとおりである。このときの価格急騰自体は2008年末には下落し、一度は落ち着いたものの、その後の穀物価格は2010年6月以降再び上昇している。わが国が東日本大震災の影響で大混乱していたこともあり、2011年の春先には、あれだけ国中が騒然となった2008年夏よりもいつのまにか高い水準に到達していたことは意外に知られていない。
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