のびゆく農業:No.1034:世界の主要ワイン生産国におけるワイン産業の分析-中国-
■原文:
・Comité national des interprofessions des vins à appellation d‘origine
(世界の主要ワイン生産国におけるワイン産業の分析)
■発行:2017年9月30日
■解題・翻訳:髙橋 梯二→解題等(PDF)を読む(本編の一部を無料でご覧頂けます)
■対象:中国
■ページ数:35p.
■在庫:あり
■目次:
- 解題…2
- 世界の主要ワイン生産国におけるワイン産業の分析―中国―…6
- 1.マクロ経済の状況…7
- 2.農業気象環境…9
- 3.ワイン産業の生産の可能性…12
- 4.ワイン産業の構造及び生産コスト…19
- 5.ワイン産業の活動組織…23
- 6.規則…24
- 7.市場…26
- 8.課題及び競争力…29
- 参考 アジアモンスーン地帯の国のワインの生産と消費比較表…31
■解題より:
本稿では、2016年12月に発表されたフランス全国農産物・海産物機構及び原産地呼称ワイン全国職業委員会による「世界の主要ワイン生産国におけるワイン産業の分析(Analyse des filières vitivinicoles des principaux pays producteurs dans le monde)」のうち中国の部分の翻訳を紹介する。また、中国のワイン事情を理解するうえでの参考として日本を含むアジアモンスーン地域のワイン生産主要国のワイン生産と消費に関する比較表を添付する。
本稿を作成するに当たっては、中国の事情に詳しい農政調査委員会土田清藏氏及びワインの専門家であるメルシャン株式会社顧問斎藤浩氏から貴重なアドバイスをいただいた。
中国で近代的なワイン生産が始まったのは19世紀後半とされるが、本格的に生産が開始されたのは、1980年代であり、インド、タイ、ベトナムなどとほぼ同時期に始まっている。しかし、その後約30~40年という短い期間でブドウ生産とワイン生産を急速に拡大させ、現在では中国は世界で第5番目のワイン消費大国に成長している。ワインの生産量で見れば中国は1,100万hlと日本のワイン生産量110万hl(輸入果汁によるワインを含む) の10培となっている(2014年)。しかも、中国では今後もさらにワインの消費量は拡大していくものとみられている。
このような他国では例を見ない中国の急速なワイン産業の発展の過程で、150年ほど前からワイン生産が始まった日本とは大きく異なるワインの生産・消費構造が形成されてきたことをこの資料は示している。
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